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2021年 8月 27日 (金)

本日のお題は…こちら!

by 姫川紫音

 一命は取り留めたものの、僅かな時間とは言え心臓が止まったことが原因で脳に酸素が行かなくなり、脳障害を患ってしまった人の話を聞きまして。

 その人はその場その場の受け答えも出来れば、意思はあるものの。
 ほんの僅かな時間が経つと、そのことを忘れてしまうそうで。
 そして日常的なモノであっても使い方などが思い出せず。
 例えば電話。
 自分からかけることが出来ない。
 機械の操作を思い出せない、番号を思い出すことも出来ない。

 トイレのドアの鍵もかけられない。
 かけられたとしても、用を足した後に鍵を開けることが出来ない。

 ほんの少し歩くと膝から崩れ落ちてしまうほどに体力も低下していることから、徘徊すると言ったことはないそうですが、1日中ずっとベッドの上で過ごしているそうです。

 その人がこう言ったそうです。
『心臓が止まった時に、死んでいれば良かった』―――と。

 人の命は、単純に考えていいモノでは無いとわかっているけれど。
 その言葉に対して否定は出来ませんでした。
 色々な問題はあれど、本人が望むのであれば安楽死が可能である世界になって欲しい。

 そう願うのは、命を軽んじることになるのだろうか?


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